加計学園問題

加計学園(岡山理科大学)の獣医学部設置問題について

加計学園の獣医学部設立には多くの問題があります。
①獣医学部の設立は必要なのか
②愛媛県今治市である必要はあるのか
③加計学園(岡山理科大学)が設置するのは合理的か
など

では順番に考えてみることにしましょう。

①獣医学部の設立は必要なのか

獣医師の資格を持つ人は毎年1000人程度新たに生まれています。
獣医学部の新設という問題は、現状で獣医師が足りているかどうかと言う問題です。

獣医師には様々な仕事がありますが、大きく4つ程度に分けることができます。
(1)小動物の獣医師(ペットの獣医)
(2)産業動物の獣医師(牛や豚などの獣医)
(3)公務員獣医師(食肉センター等での検査)
(4)研究者

このうちで公務員獣医師が不足傾向にあるのは事実です。
ただこれは、獣医師が全体として不足しているというわけではなく、公務員獣医師の待遇がよくないことが引き起こしている問題だと考えています。公務員獣医師の待遇を改善すれば事態は大きく改善します。
また、獣医学部がある県であっても公務員獣医師の確保に苦労しているという実態もあり、大学開設が公務員獣医師不足の問題解決になるとは考えられません。
例えば、北里大学獣医学部のある青森県は、2015年に獣医師の募集、再募集、再々募集と実施をして、13名募集のところ11名を採用しています。


②愛媛県今治市での獣医学部設立は合理的か?
全国の獣医学部の配置を確認すると、地域的な偏りがあることがよく分かります。(文部科学省の資料を参照してください)
九州北部、四国、関東北部、北陸、東北南部など獣医学部のない地域はいくつもあります。また、11の国公立大学の獣医学部は、定員が1学年30〜40人と極めて少人数の学部です。
私立5校の定員は80人が1校と4校が120人です。

今回、今治市に設立予定の岡山理科大学獣医学部獣医学科は定員160人です。四国の今治市に日本最大の獣医学部を設立するという政策判断は適切なのでしょうか?
もし獣医師養成が必要であり、地元での獣医師要請が重要であるとすれば、地域的偏りが大きいことを考慮して30〜40人規模の獣医学部を全国に何校か設立する方が合理的だろうと思います。

この様に全国に獣医学部を設立する主体があるのだろうかという疑問もあると思います。
実は、獣医学部設立を私立大学に限る必要はありません。
獣医学部を各地に設置することが必要であるとの立場に政府が立つのであれば、国立大学に文部科学省が獣医学部を設置してもよいと思います。

獣医学部
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